12月議会とその内容
12月議会では、9億7千万円あまりの補正が組まれました。
その内容は現在の市の状況を端的に表した内容となりました。 国は「景気は少し上向きである」と説明しているのですが和歌山市のような中小企業、零細業者の多い地方都市では不況がますます深刻になっているといわざる得ません。 民生費の補正7億6千万円のうち6億3千万円強が生活保護の扶助費で占められました。
割合で言えば12月補正の65%近くを占めています。 国・県の支出金も含まれますが大変な状況であるということに変わりはありません。 当局も今までにない急激な増加と説明されていましたが50歳以上の受給者が8割近くを占めるという内容で国の政策の過ちが生活困窮者を増やしていると実感する結果となりました。
他の議案の主なものでは和歌山市営駐車場条例の一部を改正する条例が議決されました。 この条例が通ったので市の駐車場を民間の指定管理者に管理運営していただく事ができるようになりました。 今回は京橋・本町・中央と3ヶ所の駐車場が指定管理者にお任せできるという事になりました。
この指定管理者制度というのは新しい制度です。 これまで市の管理している建物や駐車場は第三セクターか公営にしか委託できなかったのですが、今後は指定管理業者に指定されれば主体的に管理運営できるようになるという制度です。 これがもっと幅広く活用されるようになればNPOや民間からの参入が期待できるもので市民運動も巻き込んで市の活性に繋がっていけるものと思われます。
ただどこにまかせるか、その質が問われてくると思っているのでチェックはしていかなければなりません。 市民の皆さんのご意見も聞かせていただきたいと思っています。 よろしくお願いします。
本市の財政状況と基本方針
1月・2月は各部局とも予算獲得のため奔走していますがH16年度予算編成は大変厳しいものとなりそうです。 市の財政状況は中核市に移行して以来、最も深刻な財政逼迫状況に直面しています。
一般会計は財源不足を補うため多額の財政調整基金を取り崩すことでようやく黒字決算を維持しているものの基金残高も激減し残り少なくなっています。
また、特別会計全体で約184億円という多額の赤字を抱えており特に下水道事業会計、土地造成事業会計については独自で赤字解消できない状況となっています。
また、収入の見込みとしては税収の増加が期待できない状況にあり、加えて国の三位一体改革による国庫補助金の廃止・縮減・地方交付金の減額など多額の財源不足が見込まれます。
このような状況の中、市では行財政改革、財政健全化計画の更なる推進に努めるとしていますが市政は市民の生活に直結しています。 今後どのように住みよい街づくりを推進していくか、必要なサービスをどのように提供していくか手腕の問われるところだと思います。
基本としては従来からの積み上げ方式による予算編成を改め各部局に一定の財源を配分することにより各部局が自主的かつ主体的に責任を持って予算編成に取り組むという方針で行ないたいとしています。
全体として効率的かつ効果的でメリハリのある予算編成を行なっていただきたいと思います。