県議会だより

H16年度予算・条例が一部を除いて可決されました。

大橋市長にとっては2度目の予算編成ということで大橋カラーをどこまで出せるかということが関心の的でした。

 市の予算は、国の三位一体改革の影響でかなり圧迫されています。
 いわゆる国の三位一体改革は補助金の削減・税源移譲・地方交付税抑制という内容です。

 三位一体は単なる国と地方の財源再配分の問題ではなく真の地方分権改革実現への第一歩として位置付けられる重要な問題であると認識していますが今回の予算を見る限り地方の財源移譲も形だけで国の歳出抑制を前面に押し出した形であるといわざる得ない結果になっています。

 平成16年度予算では補助金の削減1兆300億円、地方交付税では1兆
1832億円、臨時財政対策債1兆6800億円の削減されました。

 それに対し税源移譲は所得譲与税の4249億円、税源移譲予定特例交付金2309億円、合計6558億円しかもどりがないという結果になっています。

 当市においても歳入が減額され地方交付税と臨時財政対策債をあわせた国からの落ち込みはおよそ16億円となっています。しかも市税等の減と比例するように市債依存度は3年上昇しており13.5%、それに比べ財政調整基金の残高は10億を切るあたりまで落ち込んできています。歳入が減り借金が増え、貯金が底をついてきたという状況です。

 こういった厳しい財政状況下での予算編成ではありましたが「防災」「教育」「まちづくり」に積極配分と市報等に掲載されています。しかし予算の配分の%を見る限りでは私としては納得のできない不満の残るものとなっています。

教育予算8.5%は近年ない落ち込み!

12年、13年、14年、15年はかろうじて10%に近い数値で移行していましたが、今年は8.5%と近年にない落ち込みとなっています。

 教育費については昨年の予算ベースで10.0%ですが決算ベースでは9.24%ですのでこの予算でいくともっと落ち込んでくると思われます。

 しかもこの予算の中には関電からの40億円の地域協力金で実施している小学校、中学校の耐震診断費も含まれています。また、青少年費、アートキューブなどの経費が教育委員会に所管替えされ追加されているにもかかわらず予算総額が大幅な減となりました。

 市長が3本柱の一つに上げている「教育のパワーアップ」ですが、さすがこれには「教育のパワーダウン」という声も聞こえてきました。

 また、15年度には西和中学校の建替えに関する調査設計委託料が不執行となっており16年度には工事にかかって頂けると思っていた関係者から怒りにも近い声も上がっています。

 5ヵ年計画で順次建替えるとしていた計画が頓挫し16年度では建替えの予算が全く計上されていないといった実態となりました。

 委員会で指摘させていただき、教育長から「本来必要な義務教育予算一つでも大幅に落ち込んでおり教育予算には危機感をもっている。学校施設の建設等喫緊の課題も多くあるので補正予算を通じ積極的に財源確保に努めたい」との答弁を頂きました。

まちづくり推進室の設置

まちづくり推進のため、まちおこし推進課と観光課を包括したまちづくり推進室が新たに発足しました。

 この部分で新規事業として駅地下通路に市民サービスコーナーと観光案内所を設置するための予算1000万円が通りました。

 この駅地下通路は皆さんもご存知のように利便性は抜群なのですが何もないので、たまにイベント等で使用されているものの本当にもったいない空間でした。

今後は市民サービスコーナーに人も常駐するので少しはソフト面での活用が期待できそうです。

 私は情報発信の基地のような場所にできたらいいなあと思っています。観葉植物やテーブルや椅子を置き、自動販売機でもいいから飲み物を用意しちょっとした休憩や交流の場がつくれたらと思っています。古本コーナーのような図書コーナーなんかもいいのになあと思います。国際交流の広場というのもいいアイデアかな。皆さんのご意見も下さいね。

ぶらくり丁への投資はいくら?

これまで中心市街地活性化ということで和歌山市からぶらくり丁にいくらぐらいの税金が使われてきたかご存知でしょうか。過去アーケード整備やタイル舗装等も含め総額18億円が使われてきました。今回も調査委託、工事請負、施設整備、TMOへの補助ということで1843万円が出費されます。

 姫路工業大学の中沢教授の「これからの商店街」ということでお話をお聞きしました。

 中心市街地の衰退の理由には商店に衣食住をする人が住んでいない、次に店主が今までの蓄えがあるため自分の問題ではないと考えている。また、商店が公有財であるという認識がなく再発プランに加わらないというのも衰退の原因だと指摘されていました。

 では今後商店街はどうするべきかというということでは、中心市街地が活性化しないとこの町は駄目だということではなく、もうすでに町の顔ではなくなっているという認識を持つこと、改革はいつの時代も周辺から起こっているということ、行政が介入しても効果は期待できない、というような事をお話されました。

 中心市街地の活性化では全員の意見がまとまり、動くということは無理な話で、提案と行動力のある意欲ある人だけでまず実行するということが大事で行政はそういった元気のあるところに補助金を出すというやり方に徹するべきともおっしゃっていました。今回計上されている1843万円が有効に使われるよう意見を述べていきたいと思っています。

和歌山市児童福祉法にかかる費用に関する条例の一部改正は継続審議

これは保育料の一部を改定する条例ですが、ある一部の所得者層に負担をかけるという結果になっていたため委員会のほうでかなり反対の意見が出され継続審査になったものです。

 この改定について今年に入り突然提出されたもので保育園関係者にとっても寝耳に水というような部分もありました。市民に直接負担のかかるものについてはもう少し理解を得られるよう努力すべきだと思います。一部の保護者の負担にならないよう熟考をお願いしたところです。

3月29日、湊神前線エバグリーン前信号機がやっとつきました

湊神前線が掘止まで開通し便利になりました。交通量が多くなり道路を横断するのさえ大変な状況になっていたエバグリーン手前の四差路にようやく信号がつきました。用水路に蓋をして南北の道の二車線を確保しなければ信号機が設置できないとのことで3年余りかかりました。本当によかったです。

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