県議会だより

人間の命を守る政治家に

当選させていただいてから早いもので半年が過ぎました。
また、2011年もあと2ヶ月を残すのみとなって参りました。

2011年は日本にとっても、和歌山県にとっても、試練の年でありました。
県としても一刻も早い復旧に向け最大限の努力を行っているところです。

日本人は、これまでも戦争という大きな困難を乗り越えてきました。
戦後20年足らずで高度経済成長をなし遂げ、国民の所得は倍増、国民総中産階級という言葉まで生まれました。
しかし、その中では豊かな生活を得た反面、人間そのものを否定してきた歴史もありました。

水俣病、イタイイタイ病、四日市喘息など数々の公害病は経済の発展を優先してきた結果、人間の命をないがしろにしてきた歴史でもありました。
幾多の命を犠牲にした経済発展でありました。
命を返せとはいえない歯がゆさの中で人々は戦ってきました。

その中から日本人は多くの教訓をえました。
真っ黒な空と海であった北九州市は、今や世界に誇れる環境都市として生まれ変わっています。

負の遺産を見事に再生させることができるのも人間だと信じています。
過去の公害の問題や原発事故が物語るように、誰かの犠牲の上になりたつ社会のあり方を考え直す時期にきていると思います。

現在もなお収束の目処のつかない原発事故であります。
汚染された土壌をどこに持っていくのか、汚染された冷却水は処理できるのか、原発が稼動する限り生み出し続ける死の灰の処分は?
原発がやまない限り、誰かの犠牲の上に成り立つ社会です。

今こそエネルギーの形を根本から変えていく経済を創りあげなければなりません。
私は社会が、企業がその気になれば、必ず経済的に採算の取れるエネルギー革命ができると考えます。
そのことを可能にする政治が求められています。

人間の命の尊厳をまもる政治家になりたいと強く思っています。

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