一般質問

2012年9月 一般質問

いじめ問題について

Q.大津市の事件にあるように最近の「いじめ」問題について、教育委員会としてどのような認識をもたれているのか、また、和歌山県における「いじめ」の現状はどうなっているのか、県としての取り組みについてお聞きする。

A.いじめは人間の尊厳、また、人権に関わる重大な問題であり、決して許されないことである。どの子にも起こり得るものであることから、学校教育に携わる全ての関係者一人ひとりが、常にこの問題を厳しくうけとめ、いち早くいじめの兆候を把握して、迅速にかつ適切に対応する必要がある。いじめの問題解決に向けて、学校・教育委員会と家庭・地域が連携して情報を共有しながら、全力を挙げて取り組んでいかなければならないと考えている。

現状は23年度のいじめの認知件数は97件であり、前年度より113件減少している。内容として「冷やかしやからかい、悪口、仲間はずれ」などが主なもので、近年ではパソコンや携帯電話を使った誹謗中傷もみられる。

いじめの認知件数が減少したことについては連携を密にし、よりきめ細かな指導を行ったことが未然防止につながったものと考えているが、今後ともいじめを見過ごしていることはないか、常に危機意識を持って児童生徒の実態把握に努めていく。

また、いじめの問題解決には早期発見・早期対応につとめることが何より大切であることから、市町村教育委員会とも連携し、いじめに関する児童生徒へのアンケート調査を実施してきた。今回のことを受け、さらの徹底をはかっていく。また、児童生徒の心のケアをはかるため、小、中、高、合計166校にスクールカウンセラーを配置し、関係機関・家庭・地域と連携するためのソーシャルワーカーを10市町に配置、さらに「ネットいじめ」を見逃さないよう、ネットパトロールも実施している。

Q.早期発見、早期対応のために今後どのような対策を講じるのか、お伺いする。

A.アンケート調査等で明らかになったいじめに関して、県と市町村それぞれの教育委員会が主体的に学校へのヒヤリングを実施、必要な指導助言など、いじめに対する迅速かつ適切な対応ができるよう、万全の支援体制をとっていく。教員向けに「いじめ対応マニュアル」を作成し、子どもや保護者等がいじめに関する相談をもちかけやすい体制づくりやいじめ防止に向けて啓発活動についても検討していく。また、国の動きも踏まえ、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーの増員を検討するとともに、外部人材の活用により子どもを守る支援体制をすすめていく。教員定数については国の動向を注視しながらその確保に努めていく。

里親制度について

Q.里親制度への取り組みについては、各都道府県によって格差があると考えるが、和歌山県の里親の現状、登録里親・里親委託率の増加に向けての取り組みについてお伺いする。

A.県として平成21年4月に「和歌山県子ども虐待防止基本計画」を策定し、里親制度の推進に努めてきた。
登録里親数は平成21年度52世帯から平成23年度は77世帯と増加している。里親委託率については21年度8.7%に対し、23年度では9.7%と増加している。24年度からは里親委託推進員等を配置することで、従来にも増してよりきめ細やかな対応を行っている。登録里親数を増加させるため、講演会、里親経験者による説明会を開催し、里親制度の普及・啓発に取り組んでいる。

Q.今後の方向性についてはどうか

A.日本は、欧米主要諸国と比較して、里親委託率が非常に低い現状を踏まえ、国としては、里親やファミリーホームを増加させ、児童養護施設の小規模化と施設機能の地域分散化を図ることとされている。このことを受け、県としても一層推進していく。

若年者・女性・新規高卒者の雇用について

Q.若年者の3人に一人、女性では2人に一人が派遣やパート等の不安定な働き方をしています。原因は規制緩和を推し進め、若年者の働く場を奪ってきた政治や社会の問題が大きいと考えますが、知事は若年・女性の雇用実態についてどのような認識を持っているのか、お聞きする。

A.【知事答弁】県民の雇用の確保は県政の重要課題であり、和歌山県長期総合計画に「雇用の促進」を位置づけ、若年者雇用を促進する施策などを取り組んできた。新産業の創出支援や企業誘致など雇用創出の施策を行ってきた。さらに、雇用あるいは労働契約自体に手を入れようと、新たに工業高校における「ものづくり人材の育成」や大卒者中心ではあるが、県外進学者に対するUターン就職促進施策の拡充など、若年者等の雇用確保のための様々な施策に全力で取り組んでいる。

Q.若年・女性・新規高卒者に対し、どのような取り組みを行っているのか。

A.若年者には、若年者就業支援センター「ジョブカフェわかやま」での取り組み、Uターンフェアーの開催などUターン就職を促進してきた。女性に対してはワークライフバランス等をテーマにセミナーの開催、就職困難な母子家庭に対しては、早期就職をめざした職業訓練機会の提供などを行っている。新規高卒者については、県内経済界に求人拡大を要請、さらに県内3000社に対しても要請を行っている。本年度は、職員の直接訪問などにより74大学も県内企業情報を提供する体制を整備、本県出身の卒業予定者約2400人に対し、県内企業情報等を個別に届けるとしている。5つの工業高校において、ハローワークとも連携し、県内90企業以上の協力を得て、新たな「ものづくり人材の育成」に取り組んでいる。

Q.その成果はどうか

A.成果として「ジョブカフェわかやま」においては、最近5ヵ年で就職者数が2000人余りにのぼり、年々成果が上がっている。U ターン就職にかかる施策も徐々に成果が出てきている。今後は、今行っている施策を、企業の方々からの意見も踏まえ、効果の検証や手法の見直しを適宜行い、工夫を凝らしてより効果的に実施していく。

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